「いたいよ」

噛み付くように首筋に噛み付く彼に思わずあえいだ。

「うそつき」

そういわれてまた噛み付かれた。







ことばになるまえにまた違うところを掴まれてつまる。
まるでことばを掴まれて仕舞ったかのように。

「なァ、ちゃんと素直になってくれ。」

言われても困るよ。
恥ずかしいじゃない。

「ふッはぁ…ッ。」

返事の変わりに掴まれたことばを息で吐き出した。

「そんなんじゃなくて」

言った彼は腰を思い切り掴んだ。


「あああ！」

「そういうのが聞きたい。」


無理やりだ。
卑怯だ。

そんなことばはもう掴まれっぱなしだ。




是が終わればまたいつもの日常。
つまらないね、ねぇあなた？

「全くだ。」

このままお前を抱くことが出来たなら。

そういって彼は唇を落としてくれた。

































ひと秋の
思いつき。

相手は誰かなぁ。
好きな相手でどうぞ。