立ち止まるのが良いことだとは決して思わない



つきが白く輝く梅雨の夜
膝を抱えてただ泣きたくなって
必死に名前だけを呼んでみる


「どうしたの？眠れない？」

優しい声。
おかあさん、居ないの？

「ごめんね、今日も遅いんだって。」

うぅん。本当は、おかあさんにいて欲しいんじゃないの。
だって、おかあさんは、

「大丈夫？寝れるまで傍に居ようか？」


うん、そういってくれる、って思ってた。






「困ったね、こんなにいつまでも甘えん坊じゃ。」



だって、僕が甘えるのはお姉ちゃんだけだよ。
それに、そう言いながら甘えさせてくれるのもお姉ちゃんだけ。

ベッドに座って、僕を布団に入れてくれる。
そのまま頭をなでてくれて、一緒に手まで繋いでくれた。


「ねぇね、あのね。」

ついつい嬉しくなって、僕はちょっとだけおしゃべりになる。

「うん、どうしたの？」

お姉ちゃんの短い髪がさらりと流れる。
さわりたくなるけど、寝なさいって怒られちゃうから、さわらない。


「実は、おかあさん帰ってきてたんだよ。」

「え、そうなの？」


すこしだけ、お姉ちゃんの頭をなでる手がとまる。
それがちょっと切ないけど、でも僕の口は止まらない。


「えっとね、おかあさんはね、」


お姉ちゃんがきょろきょろと辺りを見回す。
そうだよね、僕の部屋に来るまでには、おかあさん、居ないもんね。



そう、いつもそう。
僕がおうちに居ると、お姉ちゃんはお母さんと僕のことをしきりに気にする。
そんなお姉ちゃんのこと、僕はいつもなんとかしたかったんだ。

だって、僕は男だし！

何でもいいから、お姉ちゃんのこと、守りたかったんだ。
あの白い煙とか、あの紅い痣とか、あの蒼い火とかから。


「ねぇ、何処にいるの？」


あぁ、いけない。
ちょっと考えごとしてたら、お話する口が止まっちゃった。



「あのね、あのね、おかあさんは、











ほら、お姉ちゃん、僕の部屋に入るときに、ベッドの下にお水があるっていってたでしょう？
そのお水、おかあさんのだよ。
なんだろうね、とっても紅くでびっくりしちゃって。

あ、そうそう。僕今日一人でお風呂入れたよ。
おかあさんのお水、流そうと思って、一人で入っちゃった！





ねぇね、これで何も気にしなくていいよ。

お空を飛んだおとうさんも、
紅いお水を流したおかあさんも、
もういないから。


もうこわくないね、ね、おねえちゃん。








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昔書いた小説の話の中に、

「狩川　廉」（かるがわ　れん）

って弟キャラを出したことを思い出して、（そんな話をしていて）
個人的萌弟キャラを書いたつもりだったんだけど。

あれ、なんでこんなだよ。
冒頭まではうまく行ってたのに。

ていうか、廉て、自分。
廉て…!!
あれかな、暗示かな、なんかの。
因みに主人公で、この子のお姉ちゃんの名前は、

「狩川　凛」（かるがわ　りん）

狙ってない、狙ってなんか無いんだから！（涙）
お兄さんの名前は『慎』です。あぁ、安心した…。


ていうかこの子たち書いたの中学の頃だよ馬鹿ちん！




なんていうか、小学生低学年位の弟が欲しい。
あぁでも中学生くらいのも良いなぁ。
小学生～中学生の間？

幼稚園とか、そんなことさっき書いたけど流石に無いなって思ったんだ！（ぇぇぇぇぇ

なんかこうね、
「おねーちゃーん！」
って言いながら抱きつかれたい。
欲しいもの何でも買ってやる！うぐへ！
とても、可愛いと思うんだ。駄目、駄目？
高校のときにすんごい言ってたけど、駄目？（そろそろ黙れ）